入社1年目でコンペの提案書を作成
入社1年目から2年目にかけて、私は板橋駅板橋口地区第一種市街地再開発事業の事業者選定のコンペを担当しました。この事業は、板橋区有地とJR東日本用地を一体利用し、商業施設・公益施設・住宅施設からなる複合的な施設開発を進めることで、駅前にふさわしい、活気あふれるにぎわい拠点の形成を目指すものです。
また、「人が集い交流する公益的空間」「国籍や年齢を超えて多様な主体がつながり新たな価値を生み出す街」といった板橋区が描く未来の都市計画のコンセプトを実現する、非常にやりがいのある事業でした。しかし、知識も経験もない私がゼネコンや設計会社をはじめとする社外の方を巻き込んで協力をとりつけて、事業者として採用されるふさわしい提案書を作成することは、容易ではありませんでした。
出てくる意見、出てくる意見に影響されては提案内容の方針を一転二転させて、そのつど関係者に迷惑をかけて、混乱を生じさせてしまいました。それでも「ここにしかない街をつくる開発の仕事は、正解のない世界。だからまずは自分で答えを考える。次に、それが正解となるように行動していけばいいのだ」というインストラクター(OJTの教育担当の先輩社員)からのアドバイスに後押しされて、なんとか提案書を完成させて、しかも事業者選定を勝ち取ることができました。